書けない言葉より、伝わる簡単な言葉を使おう
文章を考えたり、人から意見や感想を求められた時になんかも、スッと言葉が出てこなくて困ることありますよね。
例え上手で、シンプルで、分かりやすい返しが即座にできる人ってカッコいいなぁって、憧れてました。
大人になるにつれて、シンプルなことを難しく考えるようになってしまったのかもしれないですね。
もっと簡単な言葉で表現できるのに、カッコつけて、書けるかどうかも分からない漢字の言葉を使ってしまうことが、日常の中でよくあるんですよ。
「これ、意味あってるかな?」って考えながら話そうとするから、言葉が出なくなって。
バカだと思われたくないから、口数が減って。
一体何のための言葉なのかわからなくなってませんか?
人の目が気になるのも分かります。
僕もそうなので。
でも、もう一度一緒に考えてみませんか?
言葉の存在意味を、言葉の持つ本当のチカラを。
伝えることが身につけば人生は変えられる
人になかなか自分が思っていることが伝えられずに、諦めてしまった経験が僕にもたくさんあります。
仕事のレポート、商談や交渉、好きな人への思い、夢までの道筋
そんな積み重ねが僕の今の人生につながっているのは間違いないわけです。
あのとき、あの商談をまとめられていたら、あの子の心を動かすことができていたら、夢を言葉にできていたら、違う人生を送っていたかもしれない。
つまり、伝えることが人生に直結しているということなんです。
伝えるとは、「聞こえて終わり」じゃないですよ?
伝わらないとダメ。
伝わるとは、相手に理解してもらい、何かしら行動してもらうことです。
だってあなたの想いなんですから、分かってもらうだけでは足りないはずです。
なので、最終的に行動してもらうことが、伝えることの本当の目的なのです。
「人は感情で動く生き物」という言葉があるように、人に行動してもらうためには、その人の心を動かす必要があります。
きっとこれまでにも、無意識に人の心を動かすための言葉を紡ぎ出してはいたんだと思います。
ただそれは、なんの目印もない暗闇の中を、手探りで歩いているのと同じ状態で、間違った方向にいってしまい、望まない反応や結末を得る結果になってしまったこともきっと多かったに違いありません。
じゃぁどうしたら良いのか?
その方法をとてもシンプルで具体的に示してくれたのが、「5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本」でした。
ここに書かれた内容をもとに、伝わる言葉の紡ぎ方を、5つのレベルに分けて、ご紹介していきたいと思います。
面白いほど伝わるようになる秘密道具
ここでは、あなたのレベルに合わせて、伝えるための方法=ひみつ道具をいくつか紹介していきます。
レベル1:言葉の花火を打ち上げよう(言葉が浮かばない)
言葉は花火のようにパッと咲くように、生まれるものだと、この本の中では語られています。
そして、僕たちの頭の中でふわふわと浮かんでは消えていくようなものを言葉とは言わないとも言われています。
言葉になりきれなかった湿った花火。
言葉が出てこないと悩んでいるあなたは、まず言葉の花火を打ち上げる練習から始めましょう。
その方法として紹介されているのは、「30秒以内に10個の名前を言う」というもの。
例えば国の名前とか、サッカーチームの名前など、ある程度絞って瞬発的に単語を口にするという練習です。
頭の中に言葉がないのではなく、湿ってしまって打ち上がらない花火になってしまっているだけなので、そうやって怠けた脳をトレーニングすることで、言葉は少しずつ戻ってきます。
次に「キモい」「やばい」「かわいい」などの「形容詞に逃げないようにする」とうもの。
自分の五感で感じたことを言葉にするようにするトレーニングをしていきましょう。
レベル2:自分を実況中継しよう(理由が答えられない)
行動はすべて、脳からの命令に基づいて行われています。
その命令を言葉で喋りながら、自分を三人称に置き換えて実況中継するトレーニングをすると、自分の行動に対する客観性が増してきます。
例えば、文章を書いていて、見やすくするためにここで改行を入れるとう行動を取ったとします。
これを僕自身が、三人称で実況中継するとこうなります。
「彼は今、見やすくしようとしてここで改行を入れた」
こうやって、行動ひとつひとつを言葉にして実況していくと、なんでこうしたの?って聞かれた時にパッと言葉が出てくるようになります。
湿った花火のままにしてしまうと、その時そう思っていても、いざという時に打ち上がらないというわけですね。
他にも、電車の窓から見える景色や、何かを見ている時に、目に入ってくる映像を実況中継するトレーニングをすると文章を作るという練習にもなるそうです。
見たものを言葉で説明していくことで、目の前にあるものを理解して、いろいろなことに気づいて、意見を言えるようになるんですね。
レベル3:理論を装備しよう(論破できない)
5つのWHYで、言い逃れできない答え、本質が見つかる。
自分の主張や仮設に対して、なぜ?を5回繰り返して投げかけるもの。
これも色々な本や雑誌などで紹介されている方法ですね。
TOYOTAなんかでも実務の中で取り入れられているということを聞いたことがあります。
例えばこんな感じ。
この映画が好き。(主張)
なぜ好きなの?
主人公の男の子がカッコいいから
なぜその男の子をカッコいいと思うの?
僕と同じ弱虫なのに、目的のために努力しているから
なぜそれがカッコいいの?
僕も困難を乗り越えるチカラが欲しいから
なぜ乗り越えるためのチカラが欲しいの?
今の現状を変えたいと思っているから
なぜ現状を変えたいの?
不満がたくさんあるから。
といった感じで進めて行くと、この映画が好きな本当の理由が見えてきますよね。
質問攻めの対策や、自分の主張の正しさをこの方法で深堀りして見ましょう。
レベル4:話し相手を決めて話をしよう(心を動かせない)
この文章や言葉は誰に向けて書いているのかが、はっきりしていると、イメージも膨らみ、言葉が次々と打ち上がるようになります。
好きな彼女、会社の上司、得意先。
常にその人の細部までを頭の中に浮かべながら、主張や仮説を組み立てましょう。
会社の上司をイメージしながら、告白の言葉を書いても、彼女は振り向いてくれませんからね笑
伝えたいことは、ひとつに絞って、その理由を3つで伝えると伝わりやすくなります。
この本では、3つの理由をトレンド、特性、お得感の視点から組み立てることをおすすめしています。
主張:君のことが好き トレンド:遊ぶ機会が増えた 特性:大人っぽいのに幼い笑顔が素敵 お得感:僕を幸せな気持ちにしてくれる
こんな感じかな?僕もまだまだ練習が必要だな笑
それを、40文字以内にまとめることで、相手に伝わりやすくなるそうです。
40文字は一息で話せる文字数で、理解しやすく、覚えてもらいやすい文字数なんだそうです。
アメリカの大統領なんかもこの方法を取り入れてるみたいですよ。
レベル5:分かりやすい数字でねじ伏せよう(とどめが刺せない)
この道をずっと真っ直ぐ進んでください。
というよりも、
この道を30mまっすぐ進んでください。
と言った方が伝わりますよね。
行動に移しやすい。
相手の感覚に任せるような、表現を数字に変えていくことで、説得力がまして、行動に移してもらいやすくなります。
ただ、東京ドーム●個分の広さっていうのは、イメージできないからダメです。
かっこいい表現をするんじゃなくて、聞いてパッとイメージできるような分かりやすい数字を使うようにしましょう。
また、話の中に動詞をたくさん使うと、さらに行動にうつしてもらいやすくなります。
心や頭ではなく、体に呼びかけることで、人は動き出すんだそうです。
例えばこんな感じ。
「スマホを手に取る、君の写真を見て、幸せな気持ちになれる。
早く君に会いたくなってきた、今日も君が好き。」
どう?できてるかな?汗
頭の中で、自動で映像が動き出すイメージで、あなたも伝えたいことを考えてみてね。
誰かの言葉じゃなく、君の血の通った言葉で。
稚拙でも、ガタガタしていても良いからさ。
見たものを言葉にして、その言葉から感じたことを文章にしてみよう。
まとめ
怠けた脳を叩き起こして、言葉の花火を咲かせるためのトレーニングをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
トレーニングと言っても、すごく簡単で、メソッドというよりもツールやトリガーに近いもので、考えに行き詰まったら、何とかしてー!ドラえもーん!と、頼りたくなるような本でした。
本の構成がそう思わせるのかもしれませんが、ひとつひとつのメソッドには、シンプルな機能しかないのに、すごく本質的で効果的なところ、ドラえもんのひみつ道具みたいじゃないですか?
使うシチュエーションや、使う人によって、効果も変わるあたりとか、僕らの夢を叶えてくれるのも、ドラえもんの秘密道具みたいで、ワクワクします。
ここでは数えるほどしか紹介できませんでしたので、25個すべてのひみつ道具を知りたい人は、ぜひこの本を手にとって見てください。
幸運なことに、このドラえもんはひとりじゃないので、あなたにあった道具をくれるかもしれませんよ。
それでは、たくさんの言葉の花火を打ち上げて、より心豊かな人生が送れますように。
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